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仮想空間MetaMe上に「自分の分身」が作れる?アイドルやキャラクターの「デジタルツイン」と話せるかも!

「もし、自分の代わりにコミュニケーションを取ってくれるAIがいたら…」
「憧れのアイドルや好きなキャラクターと、友だちのように喋りたい!」

そんな願望を1度は持ったことのある人も多いのでは?

NTT人間情報研究所では、人の「デジタルツイン」を作るための技術の研究を行っています。デジタルツインとは、リアル空間に存在する「ヒト」や「モノ」の様々な情報を収集し、仮想空間上に「双子」のように再現する技術です。

キャラクターの「分身」を通じて、他のユーザーとつながるきっかけに

2024年1月に開催されたイノベーション共創イベント「docomo Open House’24」でも、このデジタルツイン技術が使われたAIがMetaMeブースで出展されました。元乃木坂46和田まあやさんの分身“AI Maaya”と、人気アニメ『邪神ちゃんドロップキック』から飛び出してきた“邪神ちゃんロイドN”です。

同イベントでは実際に和田まあやさんが“AI Maaya”、“邪神ちゃんロイドN”とリアルなやり取りをしていましたが、こうした人の個人性を抽出して再現する存在を「Another Me(アナザーミー)」と名付けています。

和田まあやさんのAnother Me "AI Maaya"

MetaMeでは現在も、ユーザーのことを理解し“価値観の合う人をマッチング”してくれたり、ログオフ時にも代わりに他のユーザーとコミュニケーションを取ってくれる「ウィズミー」が実装済。こちらにもデジタルツインの技術が使われており、社会実装の検証などが行われています。

現在のウィズミーは6種類から選べます

そうした「ウィズミー」が進化して「Another Me」になっていくと、どんな世界になるのでしょうか。有名人やキャラクターの「分身」と話せることはもちろん、たとえば“邪神ちゃんロイドN”のアバターAIを通じて、他の邪神ちゃんファン(邪教徒)と新たなつながりやコミュニケーションが生み出されることになるかもしれません。

“邪神ちゃんロイドN”と話す和田まあやさん

声や性格を再現…さらには「理想の自分」を作り出すことも

さらに「Another Me」では、アバターAIが声や口調、性格も再現してくれます。イベントで和田まあやさんが驚いていた“AI Maaya”の声は、和田さんが出演している数分のYouTube動画からご本人の声を再現(Few-shot音声合成)し、Q&Aや対話データを学習させることで「本人性」を反映しています(個人性再現対話)。

Another Me | NTT R&D Website

和田まあやさんの“AI Maaya”、『邪神ちゃんドロップキック』の“邪神ちゃんロイドN”は、音声IN-音声OUT、つまりユーザーが話しかけて、アバターAIから音声が出てくるという仕組みになっています。


それに対し、サンリオの新アバターブランド「Mochipoly(モチポリ)」では、テキストIN-テキストOUTの対話生成にも取り組んでいます。ユースケースによって、どのような形式のデータがインプットされ、どのような形式のデータをアウトプットすべきか。そのアバターAIの中の機能の組み合わせやフローを柔軟に組み換え、どのようなケースでも対応できるよう技術開発(AIアバター作成基盤)を行っているそう。

MetaMeでMochipolyとも会話可能です!

こうした技術は、有名人やキャラクターだけではなく、自分そっくりの「Another Me」を作ることも可能になります。

有名人やキャラクター、もしくは自分の「本人性」を持ったアバターAIを再現するには、声をはじめ、話す内容やふるまいといった「外面」と、状況に対する個人の感じ方、感じ方をもとに行った行動、行動から形成される価値観といった「内面」を反映する必要があります。

こうした「外面」と「内面」を再現したアバターAIが、仮想空間で「自律性」をもって独自に行動する研究も進められています。アバターAIが状況を理解し、思考し、その結果、自律して行動を行うというプロセス。

そうすることで、自分のログオフ時も、分身となったアバターAIがMetaMe上で友だちを見つけてくれたり、ログイン時には他のユーザーのアバターAIから話しかけられたり…といった世界になっていく可能性もあります。

そうしたログオフ時の会話や行動を、短時間でわかりやすく・実感を持って自分に伝えてくれる「一体性」の研究も。これによってアバターAIが自分の分身として、自律して行った会話や行動をログインした際に教えてくれることが可能になります。ログオフ時にAIが行っていた会話の続きを、ログイン時に行うこともできるようになるかもしれません。

さらに今後は、リアルの自分を再現するだけでなく、自分が考える“理想の自分”をアバターAIに反映することも可能になるでしょう。ユーザーが考えたキャラクターになりきって、自分でプロフィールや価値観を設定し、表現活動を行うことも。「Another Me」を通じて仮想空間上で行えることは、無限大に広がっているのです。

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